青いの

睡眠に関するあれこれや、技術メモ、ゲームの感想、その他いろいろ。

睡眠障害らしきものとわたしの20年間振り返りメモ

どうやら睡眠障害というものを患っているようだぞ、と気がついてから5年ほど(残りの15年は兆候はあったけどそうとは気付かなかった期間。長いこと、単に自分の意思が弱いだけかと思ってた)。

今現在も通院中でいまいち改善の兆しはないのですが、これまでに試したことのあれこれや、現在に至るまでの主立った症状など、自分用の備忘も兼ねてざっと書き出してみることにしました。

同じ症状を持つ方、身近に似た症状の人がいるけど対処に悩まれている方など、少しでもお役に立てれば幸いです。

 

はじめに・現状まとめ

病名

睡眠相後退症候群 - Wikipedia

というそうです。診断されて5年ほど。

睡眠サイクルがだんだん遅くへズレていく病気。

  1. 入眠と覚醒時刻が、望ましい時間帯より遅く、難治性である。
  2. 入眠時刻が毎日ほぼ同じである。
  3. 一度眠り始めると、全く又はほぼ問題なく睡眠を維持できる。
  4. 朝の望ましい時間帯に起床することが極端に困難である。
  5. 強制的に社会的慣習となっている睡眠・覚醒時刻に合わせて、睡眠相を早い時間帯に前進させることが比較的困難であるか全くできない。

 

毎日6時間の時差ぼけを体験しているようなものである。

 
症状

あくまでわたし個人の症状です。

  • 起床困難手足の痺れ、めまい、激しい吐き気、等で朝起きるのが困難。毎朝、車酔いか金縛りの状態で目が覚める感じ。意識があっても腕が上がらない・体を起き上がらせられないとか、そもそも全く目が覚めないとか
  • 入眠困難:眠れない。ただし、一度眠ると中途覚醒はなく、10〜14時間は何があっても寝っぱなし。(でもこっちは最近は薬で解決済み。今は眠れています。起きられないだけ。)

 

寝る方は薬で解決しているので、問題は起きる方。

さらにだんだんズレるという特性上、まともなサイクルになってきても、またすぐに崩れてしまって正常サイクルを定着させられないのが面倒なところ。

夜型の期間が長く続き、それがズレていった結果コロッとまともな期間が訪れ、また徐々にズレていく。定着させる薬を使っていますが、崩れる方が簡単すぎてなかなかうまくいっていない感じです。崩れては戻すの繰り返し。

 

その他の関係あるかもしれない体質(おまけ)

貧血、低血圧。

アレルギー体質? ハウスダストや花粉で肌が赤くなったりかゆくなったり。小さい頃はアトピーがありました。あと鼻炎とか?

あとロングスリーパーっぽい(平均10時間前後)

 

兆候とこれまでの進行具合

物心つく前からとにかく眠らない赤子だったらしいです。

幼稚園の頃には朝ってつらいな、と感じ始めていた記憶があります。

中学生の頃までは普通に生活できていました。

高校から日常生活に支障が出始め、常にギリギリまで起きられないようになってゆき、ついに遅刻をするようになりました。

高2くらいからはほぼ毎日祖父の車で半寝のまま学校まで運ばれていた気がします。車の中でやっと目が覚めていく感じ。

高3の頃には欠席が目立つように。今思うとそんなんなのに友達とかよく普通に付き合ってくれてたな…ありがとう当時の同級生…

大学の頃にはもう1,2限の授業は捨ててかかっていました。

親にはずいぶん夜更かしを咎められましたが、病気かも?とはならなかったです。自分でも。

 

なにがつらいの?

朝起きるっていう、ただそれだけのことが出来ないという悩みです。

これだけ聞くとたかがその程度のこと?って自分でも思いますが、その程度のことができないだけで、普通に通勤することができなかったり、約束の時間に遅れて友人を待たせたり、それが何回も何年も続くのはなかなかつらい感じです。

 

あと、毎朝あんな気持ち悪い状態で目覚めるのは単純にしんどいです。

毎朝ぐるんぐるん酔ったような状態で始まって、時計をチラ見しながら動かない体を動かそうと格闘して(めちゃ体力使う)、ふと意識がなくなって気がつけば昼過ぎでまた勤怠メール送らなきゃっていうか送るべき時間もとっくにすぎててもうやだ死にたい…みたいな事の繰り返し。

 

たまに体勢が悪くて肺が圧迫されるか何かで呼吸が止まることがあるのですけど、それでも自分では体勢を変えられなくて、そのまま気絶するかギリギリのとこでやっと動いてくれるかみたいな。

寝たらまたあのおげ〜って感じで起きるのかーって思うと寝るのも憂鬱になったりします。

 

眠くないし眠れないのに罪悪感だけで5時間も6時間もベッドで「じっとしている」のも。これは子供の頃からひとり暮らしを始めるまでの期間における一番のストレスでした。

本や携帯やスマホは「寝る努力をしていない」となってしまうので、それも本当に耐えられなくなるギリギリまでダメ。何もしてはいけない、何も考えてはいけない数時間です。(ただこれに関しては、最近は薬を飲むようになったのでコテッと寝られています。革命的な生きやすさ!もっと早くに飲んでいればよかった)

 

そして何より、普通の人からまったくと言っていいほど理解されないのがつらいところ。

はたから見ればただの朝寝坊マンなのでサボっているとしか思われないですし、自分でもかなり長いこと「自分の意思が弱いだけ」と思っていました。

そのせいもあって、どうやら病気らしいぞと知るまで15年かかりました。

 

そりゃあ無理に起きようとすると体がつらいし起きてもしばらくつらい時間が続くしで、それならずっと寝ていたい!と思うのは本当なのですが、そのあと会社に勤怠メール出すのも自分なんですよね。

会社に勤怠メール送るのって本当に死にたくなりませんか…!

そうまでして寝ていたいと本当に思える人ってどれくらいいるもんなんでしょう。起きられるもんなら普通に起きて出社してた方が何倍も楽だわ。

 

通院することになったきっかけも他人からの勧めで、「他の人は毎朝こんな思いをせず普通に起きられている!!」と知ったのもそのあたり。

知らんかった。

「みんな朝つらいけど頑張ってるんだよ」ってみんな言うから…目覚めの時のぐるぐるおげーは誰にもあるもので、それでもみんなちゃんと生活してるんだと思っていました。

 もちろん朝起きるつらさは、多少の差はあれど大抵の人にはあるのでしょうけれど、わたしの場合自分の意思だけではどうしようもなく、意識があっても物理的に体が動かないってさすがにおかしいのでは?ということでやっと通院に至りました。

 

 

これまでに試した治療とその結果

そんなわけで本題です。

一般的によく言われるような眠る方法、起きる方法はひと通り試したと思います。

寝る前にミルクやハーブティーを飲むとか、寝る3時間前の食事や入浴は控えるとか、適度なストレッチをするとか、朝日を浴びるとか。

そのへんの小さなものは大体効果がなかった&よく言われすぎてるので割愛するとして、それ以外のものをメモしていきます。

 

  • 薬(効果あり)

なんだかんだで一番効果あるやつ。いま飲んでいるのは以下のふたつ。

①ロゼレム:睡眠サイクルを正常化する薬。割と新しい薬でここ2,3年で出てきたやつ。

  毎日19時に飲むことで24時に寝て8時に起きる、みたいなサイクルを狙っていきます。飲んだからってその時間に起きられるわけでもないんですが、朝のめまい吐き気が緩和されました。救世主。

  ぶっちゃけ現状これくらいしか直接的な効果が出るものがないのでひたすら飲み続けて快方へ向かうのを待っている状態。

  正常化しかけても、季節であったり体調であったりという要因で簡単に元に戻ってしまうので、薬と体のいたちごっこが際限なく続くイメージ。

マイスリー睡眠導入剤。飲んですぐ眠気がくるけど薬自体は弱くて、依存もほぼなく、効果も短い。

  夜中に途中で目が覚めちゃう人には向かないけど、わたしは一度寝たら起きない(というか起きないことの方が問題)なので向いてたみたいです。眠れない時にだけ飲む。

※ 他、現在服用していないものとしてメラトニン錠、強い睡眠薬など。メラトニンは5mgでも効果がなく、逆に睡眠薬は強すぎてダメでした。

※ 全て医師の指導のもと服用しています。

 

  • 睡眠ログ(効果…?)

何時に寝て、何時に起きたか。

通院し始めたとき、現状どんなもんか知るために医師に言われて1年間くらい記録しました。

睡眠相後退症候群はだんだんサイクルが遅くなる病気とのことですが、綺麗に1時間ずつズレていくというわけでもないようで(毎朝一応無理にでも起きようとしているから当然なのですが)、あまり規則性はなかったみたいです。

記録をすること自体は病気と向き合うためにも大変良いことなので、なるべく続けるといいでしょう。

 

  • 光療法(効果なし)

朝、決まった時間に強烈に光ってくれるマスィーンを枕元に起き強制的に光を浴びる方法 。

10,000ルクスの光がどうの〜という4万近くしたやつが、壊れるまで2年間ほど、毎朝1時間ずつ光り続けてくれましたが効果なし。まぶしい(+ω+)けどそれだけ。

今もずっとカーテンを開けて寝て、本物の朝日が当たるようにもしていますが、気休めかなあという感じ。

「光」関連は、もちろんある程度の効果はあるのでしょうが、それだけで解決できるというものではないようです。

 

  • ガジェット類(やや効果あり)

心拍数やあれこれを計測してくれてイイ感じの時間に起こしてくれる腕時計や、寝返りの頻度から眠りが浅くなったタイミングを見計らってアラームを鳴らしてくれるアプリなどなど。

一定の効果あり。

今もiPhoneのSleep Cycleを使ってます。

Sleep Cycle alarm clock

Sleep Cycle alarm clock

  • Northcube AB
  • ヘルスケア/フィットネス
  • ¥100

 ただ、目覚めることはできてもそのあと起き上がれるかどうかはまた別なのが悩ましいところ。

一旦は目が開くのでその時に勤怠メール書くくらいできたらいいのですが、そのそもiPhoneを取るために手を伸ばすことも、まして文字を打つこともできない、なんて朝もざらなので、うーん…どうしたらいいんでしょうね…

でも、一旦でも目覚められた!というだけでも精神的にはかなりありがたいので重宝しています。まあ鳴りっぱなしにも気付かず昼過ぎなこともあるけど、それでもね…

 

(ちなみに朝10時に勤怠メールのタイマーを仕込んでおいて起きられたらキャンセルするという方法はキャンセル忘れの誤射が酷くて、ちゃんと出社できているにも関わらず遅れますメールが後から元気に飛んでくるという事態が頻発したためボツになりました)

 

睡眠科にかかるまでは、低血圧のせいで起きられないのでは?脳の病気では?うつなのでは?ととにかく思いつく限り片っ端から検査を受けていました。

- 血液循環科での血液検査

- アレルゲンチェック

- ホルモンバランス検査

- CTスキャン

- 短期入院での睡眠検査 …など。

結果、貧血なのも低血圧なのも事実その通りだし、一時期は鬱と診断できなくもないけど…?という感じでしたが、どれも直接の原因になるものではないとのことでした。

 

※ もちろん検査の結果思いがけず大病が見つかった!という話しもありますし検査すること自体はとても大事です。費用はバカになりませんが自分もなにかおかしいかも?という方は納得いくまで様々な機関を渡って調べてみてください 。

 

  • 漢方(効果なし)

眠りに関するものを専門家に見繕ってもらって、すぐに効果が出るものではないので、1種類につき最低半年は飲み続ける。会社にいるときはなるべく漢方をお湯に溶いてお茶代わりにして。ものによっては寝る前だったり入浴前後だったり。

すごい苦くて面倒な割にはまっっっったく効果がなくて一番がっかりだよ!

中には覿面に効く人もいるようで羨ましい…。

種類が半端じゃないのでいつかは自分に合ったものが見つかるのかもしれませんが、1種につき半年だと時間も費用も労力も見合わなすぎるかなぁ、という感想。

 

  • 寝具を変える(効果なし)

睡眠の質をあげよう!みたいな話しでよく言われるやつ。

枕を低くしてみたり高くしてみたり、固くとか、柔らかくとか。ベッドをやめて布団にしてみたりとか、スプリングの系統の違うベッドにしてみたりとか。

実家にいる時も両親が高級なフランスベッドを買ってくれたりしたのですが、慣れないうちはしばらく何か変わったような気がするものの、結果としてはどれも大して変わらず。

短時間だけ寝る練習としてソファ寝もしてみましたが普通に10時間寝たし、出来るようになったところで疲労は蓄積されるだけであまり根本的な解決にはならなさげ。必要なときのために、2時間だけ眠ってすっきり!とかも出来るようになりたいのですけど…だいたい失敗して6時間以上はがっつり寝てしまう。(話しが逸れた)

 

  • 電気毛布(やや効果あり)

寝具に含まれるかもですが冬場の電気毛布は効果がありました。

低血圧だの冷え性だのが直接の原因ではないとはいえやはり多少の関係はあるようで、寝覚めの時点で無理やり体を温めてもらえるのは症状の緩和にとても役に立ってくれました。

ただし、これで起きられる!というわけではなく、楽になるというだけ。でもすごくありがたいです。特にめまいが軽減される気がします。救世主。

 

  • 運動をする(効果不明)

体が弱いことが全て悪いんや!!という信念のもと、なるべく腹筋背筋したり、週1か2で5km前後のランニングをしたり。

走る楽しさに目覚めました。汗だく超楽しい!

けど目覚めは基本変わらず。

とはいえ運動が悪ってことは決してないと思うので、効果に関わらず今後も続けていきたいところ。

 

  • 禁カフェイン(効果なし)

もともとカフェインを過剰に摂る方でもなく、カフェインのせいで眠れなくなった経験もあまりないので(眠れないのは常にだし、逆に薬さえ飲めばいつでも眠れるし)定かではありませんが、あんまり体感できる差はなかったです。

お酒も普段から飲まないので同じ。

 

  • 半身浴、リンパマッサージ等(効果なし)

気持ちいいですよねー。今でもよくやります。

続けて悪いものでもないと思うので睡眠に関わらず続けようと思いますが、別に効果らしい効果はなし。続けるけど!

 

  • 画面を見ない(効果不明)

寝る前はブルーライトを避けよう!というやつです。

画面の光が意識を覚醒させるため寝付きが悪くなったり、睡眠の質が落ちたりするので、入眠前1,2時間はなるべく浴びないようにしましょう、というもの。

iPhoneを寝室に持ち込まない、とかですね。

試したけど寝る前の光どうこうで目覚めが変わったりは特にしなかった、はず…

ただ自分が耐えられなくて最長1週間弱ほどしか試せていないので、監禁でもされて本当に全てのモニタというモニタから切り離されたら効果が出るのかもしれません。

 

せめてもの気休めに、寝室と浴室の明かりを白色灯から暖色のものに変えました。

iPhoneもPCも最低限の明るさで使っています。

やらないよりはいい、はず。

 

  • 目覚めにチョコを食べる、カフェイン錠を摂取する等

そもそも寝起きにそんなことが出来るんならそのまま起きるわ

 

  • 力ずくで起こしてもらう

同居人(夫)が一時期試してくれていた、よいしょーっと持ち上げて無理やり体を起こしてもらう方法。

吐くか通勤中に倒れるかするのでなるべくならやめましょう。

一発解決するいい方法なんでは!?と思われやすそうですが、実際にはやる方にもやられる方にもかなりの負担になるので、常用はできないと思いますね…

どうしても起きなきゃいけない1日だけには有効かもしれません。その後使い物になるかどうかは別として。

 

最近もしかしたら効果あるかも!?ってちょっと思ってるやつ。

やるなら炭水化物好きな自分にはめちゃくちゃつらい方法になると思うので、控えめにしよ〜☆みたいなノリでなく専門医のもとでキッチリやらねば意味がない!と思っているのですが実際には控えめにしよ〜☆と思いつつ控えられていない状態です。いつかやりたい。

 

まとめ

色々な方法がありますし、どれも多少の効果はあるのでしょうけれど、ロゼレム+マイスリーの服薬以外はこれといった解決法がなかった、というのが現状です。

特に、毎朝、生きている限り続いていく(と思われる)ことなので、いっときだけ効果があっても続けていけなければ意味が無いというところがなかなか難しいですね!

結局は言われた薬を飲みつつ3食バランス良く食べつつ早寝早起きに努めようね、というだけです。

今後もなにか新しい方法を試したら書き連ねていけたらなーと思います!

そんなかんじ!